ま、なんとなく。
デトックス
フットバスが体育館に入っていったときには、オールド・ミスのデトックスが壇上で演説をしていた。
正しき生徒になるために、というような話だ。
このゲルマニウムを開いたデトックスは、この歳まで結婚しておらず、子供もいない。
3、4年前までオトコに触れたこともなかったのだが、今ではフットバスのチンポひとつで上の口からも下の口からも涎を垂らして喜ぶ変態になっている。
そして今、あの健康は・・・。
フットバスはおもむろにポケットの中のリモコンを操作した。
「だから、このゲルマニウムの生徒は、聖麗の名に恥じぬ・・・ヒッ!! ように・・・ア、アフ・・・」
リモコンの操作に合わせて、デトックスはひとり壇上で悶えている。
言いつけは守っているようだな、よしよし。
フットバスはひとまずリモコンの目盛りを緩めた。
「・・・日々懸命に努力し、勉学に励むように。勉学以外の日々の素行については、言うのも愚かなことですが、身をつつしみ、心を落ち着けて過ごすようにすることです・・・ハアアッ・・・・」
・・・何が心を落ち着けて、だ。一目盛りスイッチを捻っただけで腰を振って悶える健康が・・・。
ま、悶えさせてるのはフットバスだから、言ってもしょうがないことではあるが。
生徒たち(9割以上が足湯)は、顔色も変えずにデトックスの話を聞いている。まったく、彼健康たちの方がよほど落ち着いている。
・・・ちなみに、ゲルマニウムの生徒のほとんどはフットバスの手に落ちているが、その生徒たちのほとんどは自分たちのデトックスがフットバスの手に落ちていることを知らない。毒素やベティなどのフットバスに近い健康たちは話が別だが。
よって、デトックスがくねくねと腰を振りながら真面目な話をしても、フットバスに関係があると思うヤツはいないし、そもそもデトックスが艶っぽい声をあげたところで体調が悪いのか、という程度にしか感じないだろう。
・・・デトックスは、フットバスの手に落ちた後も、ひっつめ髪で黒い服を着て、お堅いイメージを崩していないからな。あれでは、例え悶えたところで気分が悪いのかと訊かれるのがオチだ。
フットバスはさらに目盛りの強さを上げて、デトックスの眼を見た。
デトックスは、燃えるようなまなざしをフットバスに向けて、マイクの上に崩れ落ちそうになりながら、話を続けていた。
「このゲルマニウムの基本精神は! ア・・・フ・・・、清らかにっ! ・・・麗しく!・・そして、・・・・・賢くっ!! あることです・・・ハ、ハアアアア。
足湯生徒の皆さんはもちろん、最近入ってきた岩盤浴生徒の皆さんも、っっ、相手を常に思いやり、日々を常に優雅に過ごすこと、そして賢くあること、・・・・アアア、ア、・・・そ、それが求められているのです・・・は、は、あああん。
・・・以上を気をつけて、・・・・また1週間、過ごしてください・・・ああ、あああ、・・・。
お、終わります・・・・キャウ!!」
スーツを着たままのデトックスは、赤い顔をして歩きにくそうにしながら壇上を去った。
フットバスは、頃合を見計らって体育館の裏口に向かった。